保湿ケア

人間(にんげん)の肌(はだ)は皮脂膜(ひしまく)で覆わ(おおわ)れています。皮脂膜(ひしまく)というのは、皮脂腺(ひしせん)から分泌(ぶんぴつ)される皮脂(ひし)と汗(あせ)が交じり合っ(まじりあっ)てできたもので、角層(かくそう)からの水分(すいぶん)の蒸発(じょうはつ)を防ぐ(ふせぐ)、天然(てんねん)の保護膜(ほごまく)の役割(やくわり)としています。さらにこの皮脂膜(ひしまく)の下(した)には、角層(かくそう)（角層(かくそう)細胞(さいぼう)が重なりあっ(かさなりあっ)た層(そう)で、皮脂膜(ひしまく)と同様(どうよう)、天然(てんねん)の防御(ぼうぎょ)膜(まく)の働き(はたらき)をしています）や、天然(てんねん)保湿(ほしつ)因子(いんし)（肌(はだ)が作り出す(つくりだす)水溶性(すいようせい)のアミノ酸(あみのさん)、塩類(えんるい)で、水分(すいぶん)を捕まえ(つかまえ)て離さ(はなさ)ない性質(せいしつ)をもちます）、および角層(かくそう)細胞間(さいぼうかん)脂質(ししつ)（角層(かくそう)細胞(さいぼう)と角層(かくそう)細胞(さいぼう)の間(あいだ)を埋め(うめ)ている脂(あぶら)で、これも角層(かくそう)の水分(すいぶん)を保持(ほじ)し、うるおいと保つ(たもつ)働き(はたらき)をしています）などがあります。外界(がいかい)には、細菌(さいきん)や化学(かがく)物質(ぶっしつ)、紫外線(しがいせん)、ほこりが溢れ(あふれ)、お肌(おはだ)のトラブルを引き起こそ(ひきおこそ)うと待ち構え(まちかまえ)ています。また季節(きせつ)の変り目(かわりめ)やエアコンによる乾燥(かんそう)もお肌(おはだ)の大敵(たいてき)です。人間(にんげん)の皮膚(ひふ)を構成(こうせい)する、皮脂膜(ひしまく)や角層(かくそう)をはじめとするこれらの構成(こうせい)要素(ようそ)は、身体(しんたい)の外側(そとがわ)から有害(ゆうがい)なものが入っ(はいっ)てくるのを防ぎ(ふせぎ)、かつ内側(うちがわ)の必要(ひつよう)な水分(すいぶん)やうるおいを逃がさ(のがさ)ないようにする天然(てんねん)の保護(ほご)機能(きのう)を担っ(になっ)ているのです。洗浄(せんじょう)は、身体(しんたい)の汚れ(よごれ)を落とそ(おとそ)うとするあまり、これら、お肌(おはだ)の天然(てんねん)の保護(ほご)機能(きのう)まで奪っ(うばっ)てしまうことがあります。洗顔後(せんがんご)に肌(はだ)がつっぱったり、かさかさしてかゆみを感じる(かんじる)ことがあるのは、そのためです。そこで、洗浄後(せんじょうご)には、これらの「落としすぎ(おとしすぎ)てしまったうるおい」を補う(おぎなう)ケアが必要(ひつよう)になります。これが保湿(ほしつ)ケアです。洗浄料(せんじょうりょう)が進化(しんか)し、しっかりと汚れ(よごれ)を落とせ(おとせ)るようになった分(ぶ)、保湿(ほしつ)ケアでしっかりとうるおいを返し(かえし)てあげることも必要(ひつよう)になったというわけです。